都通報サイト 窓口一元化で件数大幅増 (2019.7.11)

08東京都通報サイト修正①

 東京都が運用する「悪質事業者情報サイト」への通報件数が増えている。昨年9月にリニューアル。それまで悪質事業者と架空請求で別々だった通報窓口を一元化した。これにより通報がしやすくなったようだ。誇大広告に関する通報の受付けを新たに始めたことも影響している。

 東京都は先月27日、18年度の同サイトへの通報件数を発表した。「悪質事業者」に関する通報件数は前年度286件から432件に増加。通報者は40代以下が約7割を占め、20代が101件と最も多い。「架空請求」も、2401件から2564件に増えた。

 通報の内容を販売形態別でみると、最多は165件の通信販売。主な通報事例は「サイトで購入し代金を振り込んだのに商品が届かない」といったもの。訪問販売も124件と多く、通販と合わせて約7割を占めた。

 昨年9月28日に窓口を開設した「誇大広告」は74件に上った。インターネット広告絡みが約9割(67件)。健康食品に関する通報は約4割(26件)を占めた。個人ブログやランキングサイトを通じた商品紹介サイトについても14件の通報があった。

 通報を受けた情報収集・分析の結果、景品表示法が禁じる優良誤認など、法令違反のおそれがある広告は14件に上ったという。うち半数に相当する8件が痩身効果を標ぼうする広告だった。

 通報が行政処分に繋がった事例も1例だがあった。悪質事業者に対するもの。行政指導については悪質事業者で6件、誇大広告で7件。東京都は昨年4月、景表法や特定商取引法など、法令の適用可能性を分析する「情報管理班」を取引指導課内に新設。寄せられた通報に対応している。

【写真=都「悪質事業者通報サイト」のトップ画面】

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