onaka、累計390万個超 中国SNSで話題 (2019.8.22)
【写真=(右):機能性表示食品「onaka」 (左):機能性表示食品「Lovet」】
ピルボックスジャパン(東京都港区)が全国ドラッグストアなどで販売する機能性表示食品のサプリメント『onaka』について、発売開始以来の累計販売個数が390万個を超えたことが同社への取材で分かった。2016年9月の発売後しばらくは緩やかな動きを見せていたが、一昨年夏から販売数量が急上昇。美容に関心が高い中国人女性の注目を集めたことが契機となった。
「突然火が付いた印象」。同社マーケティング部のサプリメント担当者はそう話す。同社の主要販売チャネルはチェーンドラッグストアを中心とする店頭だが、同品については越境ECを通じて中国にも展開させた。
「日本国内だけでなく、中国でも、ターゲットの20代女性に向けたプロモーションを行いました。その結果、現地のSNSで話題になったことが影響したとみられますが、インバウンド需要が伸び始めたのとほぼ同時に越境ECも伸びていきました。17年夏ごろのことです。その後、当社の事情で動きを一時鈍化させていたのですが、昨春ごろから越境ECがさらに伸び始め、そこにインバウンド需要の伸びも合わさり、夏ごろから毎月の販売数量が大きく加速していきました」(同)とこれまでの動きを説明する。
onakaは、葛の花由来イソフラボンを機能性関与成分にしたタブレットの機能性表示食品。日本での希望小売価格は60粒入り(約15日分)で税抜1800円。肥満気味な人の体重・お腹の脂肪・ウエスト周囲径を減らすのを助ける機能が機能性関与成分に報告されている旨をヘルスクレームとするもので、商品パッケージ正面に「内臓脂肪と皮下脂肪を減らすのを助ける」と表示している。
同社は好調の理由について「葛の花イソフラボンという成分を打ち出している商品が多い中で、『体脂肪』『皮下脂肪』という〝おなか〟に直結した商品であることや、漢字ですぐに意味が伝わりやすいこと。また、パッケージに珍しいブルーを使用し、パウチに外箱を付けて立体的に目立たせるなどの工夫により、中国の若い女性に非常に受けたのだと思います」(同)と分析する。
実際、同品のインバウンドでの売れ行きは極めて好調だ。データマーケティング会社のトゥルーデータが毎月行っている全国ドラッグストアにおけるインバウンド消費調査によれば、同品は昨年9月、売上個数ランキングの24位となり、上位30位以内に初めて入って以降、今年5月分まで健康食品では唯一30位以内をキープし続けた。
同社は2002年7月に設立。サプリメントや化粧品を中心に開発・販売を手掛けてきた。そのなかでonakaは、同社史上最も好調なサプリメントとなった。「最盛期と比べると、現在は多少落ち着きましたが、それでも、健康食品として物凄く売れていると言って差し支えないと思います」(同)と言い、販売数量は現在も高い水準を維持しているとする。
onakaの好調を受けて同社は今年2月、同品の姉妹品的商品として、同じく機能性表示食品の『Lovet(ラヴェット)』(機能性関与成分=ターミナリアベリリカ由来没食子酸)を発売した。国内ドラッグストア約7000店舗に加え、越境ECで中国でも販売。onakaと同様に国内と中国の両市場にアプローチすることで、販売数量を拡大させる戦略を取っている。