ファンケル サプリ新工場に80億円 2021年春に稼働 (2019.10.10)


 ここ数年の業績の大幅な伸長を背景に、製造・物流面での設備拡張計画を立てているファンケルは、サプリメントの生産能力を拡大させるため、2021年3月を目途に新工場を稼働させる。

 先月25日、静岡県三島市のオムロン三島事業所の建屋と土地を取得する契約を締結した。取得額は約33億円で、改修工事や生産設備導入にかかる約50億円と合わせ約80億円を投資する。新工場の稼働によって、タブレットや顆粒などサプリの生産能力は現有能力から3~3.5倍に増強される。同社のサプリの製造工場としては、新横浜、千葉、長野に次ぐ4拠点目となる。

 新工場は、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造りの地上6階建。延床面積は約3万平㍍。造粒機や打錠機といった導入する製造機械の種類や台数などの詳細は今後詰める。

 同社のサプリ事業は、インバウンド消費の伸長などもあり、18年度は前年比22%増の439憶円の過去最高の売上高を計上。7月末に発表した19年度第1四半期の業績でも、化粧品、サプリ事業それぞれが前年を上回る売上高を示すなど、前期から引き続き、好調さを維持している。20年度中には、中国本土でのサプリ事業を本格化させる計画を打ち出している。現在、現地仕様のサプリの開発を進めており、それら中国での需要拡大を見据え、生産能力を大幅に拡充させる。

 同社の設備増強計画については、下期に稼働を予定する化粧品の新工場新設に約25憶円、20年度の稼働を目指す関西の物流センター新設に約40憶円を投資する予定で、サプリ事業の約80憶円が最も大きい投資額となる見込みだ。

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