白鳥製薬 乳酸菌事業の拡充図る サイレージ由来菌を追加へ(2019.10.24)
白鳥製薬が新規乳酸菌の販売に乗り出す。ニュージーランドのアグリサーチ社が保有する植物性乳酸菌「AGR1526」について、このほど日本、韓国、ベトナムでの独占的販売権を取得した。アグリ社との共同研究も進める計画だ。市場投入は来年を予定している。
同社は昨年、キムチ由来乳酸菌の研究・販売を通じて乳酸菌事業に参入。新たな乳酸菌を加えることで、事業拡大を進めたい考えだ。アグリ社と先月20日に業務提携契約を締結した。同社は生物学研究を強みにしているという。
アグリ社が保有する乳酸菌AGR1526は、牧草を発酵させた飼料「サイレージ」由来の乳酸菌。機能性については、これまでの研究で腸管バリア機能を高め、病原性大腸菌の腸への接着を抑制する可能性が細胞試験で確認されているという。
今後進めるアグリ社との共同研究では、白鳥製薬が安全性に関する検証の他、培養から粉末化までの製品開発を担当。アグリ社は機能性研究を担当し、研究の進捗状況に応じて、白鳥製薬が費用の一部を負担する。
白鳥製薬は来年を目途に同乳酸菌を国内で発売する予定。原材料供給は行わず、グループ会社で健康食品受託の清光薬品工業を通じた最終製品OEMを手掛ける。また同菌を配合したサプリメントを、白鳥薬品や白鳥ウェルファーマで販売していく計画だ。