NMN 新興和製薬が製品提供 米大学が臨床実施(2019.12.12)


 NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)配合サプリメントや化粧品を販売する新興和製薬(東京都中央区、田中めぐみ代表)は、米ワシントン大学(ミズーリ州)が米国防総省の科学研究補助金を使って今後実施するNMNを使った臨床研究に、同社のNMN製品を寄付する契約を締結したという。同社が12月2日に発表した。

 発表によると、この臨床研究は、動物試験でNMNの抗老化機能を報告したことで知られる同大医学部の今井眞一郎教授らが中心となり実施するもので、NMNの経口投与による効果を検証するのが目的だという。同社のNMN製品が「高く評価」され、今回の臨床研究に正式採用されることになったとしている。

 NMNはヒトに対する有効性を示す知見が現時点では乏しいとされる。ただ、今井教授は先月20日に都内で講演した際、同大はNMNの有効性を検証する第1次臨床研究を既に終え、現在まとめている段階だと説明。また、「米国防総省から4年間の大きなグラント(研究予算)を得て」、同大でより規模の大きい第二次臨床研究をまもなく開始するとも述べていた。

 今井教授はまた、NMNの品質について、「高純度かつ高安定性で、ヒトとげっ歯類の双方で安全性が確かめられているものは(原材料として)2つしかない。2つとも日本製」だとコメント。ただ、「(価格が)非常に高い」とし、「誰もが気軽に購入できる段階に至っていないが、早くそうなるように期待している」と語った。

 NMNを巡り国内では現在、帝人100%子会社のNOMONが、NMNを1粒あたり125㍉㌘配合したサプリを販売しているが、価格は30粒で15万円と高額だ。新興和製薬が販売しているNMN配合サプリも同様で、1粒あたり150㍉㌘配合の60粒入り製品の価格は34万5600円とされている。

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