オムニカ、GMP認証取得 日本国内最新の植物抽出物工場 (2020.1.9)
国内では最新の植物抽出プラントがGMP認証をこのほど得た。機能性食品原材料メーカーのオムニカ(高尾久貴社長)が静岡県裾野市今里に昨年5月開設した本社工場(裾野工場)に認められたもので、認証は昨年12月18日付け。一般社団法人日本健康食品規格協会(JIHFS)による監査や審査を経て認証を得た。
オムニカの裾野工場は、表示される機能性をコミットする原材料専用の植物抽出プラントとして昨夏に操業を開始。RCT(ランダム化比較試験)で検証された機能性を全ての製造ロットで再現できるよう、抽出などの生産工程で生じやすい微妙な誤差を精密にコントロールできる最新鋭機器をそろえた。最終製品の充填包装設備なども備える。
裾野工場で今回取得したGMP認証は、原材料GMP及び健康食品(最終製品)GMPの2つ。GMP認証取得によって本格操業を始める準備が整った格好で、オムニカでは今後、同工場での生産や出荷を段階的に本格化していく計画だ。
オムニカは、裾野工場で当面、植物抽出物4製品を機能性表示食品向けに生産・出荷していく考え。いずれについても昨年末までに生産技術や体制をほぼ確立した。
最終製品の製造も行い、引き続きOEMを手掛ける。既存の健康食品GMP認証工場(板橋工場)で行っていた機能性表示食品などの受託製造を裾野工場に順次移管し、最終的に板橋工場は閉鎖する。
裾野工場で製造・品質管理を手掛ける植物抽出物は、まず、同社の主力製品であり、すでに機能性表示食品対応素材として展開しているビルベリーエキス。今後供給する全量が「日本国産品」となる。
また、血中中性脂肪の吸収抑制機能などが確認されているキウイフルーツ抽出物の他、イチョウ葉エキスも生産する。さらに、少量の摂取で機能性の発現が期待できる植物由来の関節ケア対応素材も生産していく計画だ。
新製品となるキウイフルーツ抽出物と関節ケア素材は、昨年末までに有性などを検証するRCTを終えた。今後、論文投稿などを進め、機能性表示食品対応素材として市場に投入する予定。市場投入時期は、イチョウ葉エキスも含めて4月以降を見込んでいる。
【写真=オムニカ裾野工場(本社工場)。東名高速道路裾野ICから約2kmに立地。敷地面積は約1万3000㎡。裾野工場竣工に伴い本社を都内から同市に移転。製造・品質管理に不可欠な研究分析室も旧本社から移管した。】