【ZOOM UP】 じゃばらの商品化相次ぐ 抗アレルギーなど着目(2014.2.20)
柑橘類の一種「じゃばら」を活用した製品化が増えている。花粉症症状を和らげる効果があるとされ、以前からその果実を加工した飲料などが発売されてきたが、ここにきて果皮部を利用したものが増加傾向。有効成分とされるナリルチンが、果実に比べ果皮に多く含まれることが確認されたためと見られ、その粉末を配合した健康食品、アメ、パンなど食品をはじめ、入浴剤まで出ている。
タブレットタイプのサプリメント「じゃばら」をラメールが7日に新発売した。果皮粉末を6粒に1020㍉㌘配合し、ネット通販で展開する。プロモーションラボもサプリメント「北山村産のじゃばらサプリ」を1月に発売。「季節的なものになるが、ドリンクよりも手軽に持ち運べるサプリを開発した」という。また、果皮粉末をパンに練りこんだ「じゃばらパン」を発売したフェイスウィンでは、全国のスーパーを中心に半年で3万個の販売を目指す。
ナリルチンの含有量を巡っては、果実に比べ果皮に約13倍多いとする報告が、大阪薬科大学と、ジャバラ果皮抽出物を販売するジャバラ・ラボラトリーの共同研究によりなされている。ほかに同社では、じゃばらの果皮に含まれ、アレルギー誘発物質に変わる場合もあるとされるリモネンの除去方法を開発。花粉症対応以外も含めた抗アレルギー素材として拡げたい構え。