小林製薬、クルクミンで新提案 認知機能訴求 全国展開へ(2020.1.23)
小林製薬が認知機能対応サプリメントの全国展開に乗り出す。ドラッグストアなどの店頭における販促支援やテレビCMなどのプロモーション展開も万全の体制で臨む。主要原材料かつ機能性関与成分とするクルクミンで認知機能対応を打ち出す機能性表示食品の市場投入は今のところ小林製薬以外に見当たらず、市場での差別化が図れるとともに、クルクミンの新たな市場構築にも期待が寄せられる。
同社では昨年4月、中国・四国エリア限定でDgSなど店頭での販売を開始し販売実績を着実に上げてきた、認知機能を維持するなどのヘルスクレームを行う機能性表示食品のサプリメント「健脳ヘルプ」の本格販売を4月から開始する。認知機能領域のサプリメント市場拡大が見込まれる中で、「健脳ヘルプ」は同様のヘルスクレームを持つ他の機能性表示食品などと差別化できると判断し、販売エリアを全国に拡げる。1月9日及び10日に開催した流通関係者向けの春の新製品内覧会で発表した。
5月からはテレビCMを仕掛ける。加齢とともに低下する記憶力、注意力といった認知機能の衰えを嘆く女性が、認知機能を維持する「健脳ヘルプ」を試してみるといった内容で、全国の民放キー局など含め870GRP(=テレビCMの定量指標)を予定するほか、小売店への販売支援として専用什器などを用意するなどし、初年度売上1.4億円を目指す。
認知機能への働きを訴求する機能性表示食品を巡っては、イチョウ葉をはじめホスファチジルセリンやプラズマローゲンなどを機能性関与成分とするサプリメントなどを多くの企業が展開。その中で、クルクミンに関して市場投入まで駒を進めているのは、今のところ小林製薬が唯一となっている。
今回の内覧会では、これまで同様に発売予定の医薬品やサプリメント、家庭雑貨などの新製品、リニューアル品を、来場する流通関係者向けに紹介している。それら複数の新製品のなかで、最も力を入れて開発した製品を「注力製品」として位置付けており、「健脳ヘルプ」もそのひとつ。これまで販売してきた、中・四国エリアの購入者からは、「パッケージに目的がはっきり書いてあり良い」「サプリメントで補えるなら継続購入したい」などの声が寄せられているという。
「健脳ヘルプ」は、体内吸収性を高める独自製法を特長とするクルクミンを機能性関与成分として、「年齢とともに低下する認知機能を維持する」旨のヘルスクレームを、商品パッケージ前面に大きくデザインしたサプリメント。45粒入(約15日分)で税抜2700円。
【写真=1月初旬の内覧会では、注力製品としての「健脳ヘルプ」を紹介するスペースが大きく割かれていた】