耕地面積5年で倍増へ 有機農業推進基本方針 (2014.2.20)

有機農業基本方針

 農林水産省の「有機農業の推進に関する小委員会」(蔦谷栄一座長・農林中金総合研究所客員研究員)は、今後5年間で有機農業の耕地面積を倍増させることや、技術体系の確立、普及指導の強化や消費者理解の増進などを柱にした、有機農業の推進に関する基本方針を取りまとめた。今後、食料・農業・農村政策審議会の部会に報告したあと、具体的な施策を実施していく。

 基本方針は有機農業推進法に基づき、およそ5年に1回、策定することとされており、2007年4月の最初の方針が策定されて以来、今回が初の改定となる。新たな基本方針は、有機農業が「農業の自然循環機能を増進し、農業生産活動に由来する環境への負荷を大幅に低減するもの」という基本的事項は変えていないが、更なる拡大を図るため、現在、国内の耕作面積の0.4%程度とされる有機農業の取組面積を、おおむね平成30年度までに、倍増(1%)させる具体的な数値目標を明示した。さらに、目標達成に向け、有機農業に関する技術等の習得や、貸付け等の支援、有機農業でネックとなる流通や販売面の支援など、多角的に支援する体制を整備することも盛り込んだ。

 併せて、国と地方公共団体、関係機関等の連携や援助、研究開発体制なども推進していく。

【写真は2月17日開催の有機農業の推進に関する小委員会】

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