日健栄協 機能性表示食品 広告審査結果を初公表 (2020.2.27)
日本健康・栄養食品協会が2018年度に設置した「機能性表示食品広告審査会」(林功委員長)による広告審査結果が2月25日、初めて公表された。計44件(19社36商品)を審査した結果、最も重い「健康増進法等に抵触するもの」はゼロ件。ただ、疑問のある広告が10数件確認されたという。「問題なし」は32件(15社29商品)だった。
日健栄協によると、同審査会は外部有識者4名と、協会会員企業で構成する「機能性表示食品広告部会」の代表3名の計7名で構成。今回審査結果を公表した審査会は昨年11月に開いたもので、通算2回目の開催だったが、今回初めて、製品名等を伏せたうえで審査結果を公にした。
今回の審査会は、機能性表示食品の広告についてテレビ19件、新聞12件、ウェブ11件など計44件を対象に実施した。その結果、消費者庁がまとめた「健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項」、業界が取りまとめた「機能性表示食品適正広告自主基準」に抵触すると判定(B判定)された広告が4件(2社3商品)抽出された。このうち3件がウェブ広告だった。残り1件は雑誌広告。
B判定とされた広告は、主に、「広告で使用するグラフの選択理由の記載が不適切」だったという。
一方、留意事項や広告自主基準に抵触するおそれがあると判定(C判定)された広告は8件(5社8製品)に上り、これらは主に届け出た機能性表示の範囲を逸脱し、消費者に誤認を与えかねない表現等を含んでいたため、「審査指針に抵触するおそれがあると判定された」という。
同審査会では、消費者庁が今年度末にも機能性表示食品の事後チェック指針を通知するのに合わせ、審査基準の見直しや、広告自主基準の改訂が必要になるとの考えを示している。