長瀬産業 スポーツサプリ事業を国内外で (2020.5.28)
長瀬産業(東京都中央区)がスポーツニュートリション事業を国内外で本格化させる。グループ会社の林原やナガセケムテックスの他、昨年8月に買収した米プリノバ社らと連携し、原材料販売や最終製品の受託製造をグローバルに進める。
プリノバ社は、最終製品の受託製造やプレミックス素材の販売を手掛ける企業。2019年度の売上高は推計で約800億円。長瀬産業は昨年8月、約630億円を投じて同社を買収、子会社化していた。
長瀬産業のスポーツニュートリション事業は、今年4月に新設した「フード イングリディエンツ事業部」が手掛ける。スポーツニュートリションとして原材料供給するのは、林原が製造販売する糖転移ヘスペリジンやトレハロースをはじめ、ナガセケムテックスの大豆由来ホスファチジルセリン(PS)、プリノバのビタミンやアミノ酸のプレミックス素材──など。
糖転移ヘスペリジンについては、血流改善機能が報告されていることから、運動前に摂取することでパフォーマンスを向上させる「プレワークアウト」素材としての市場普及を目指す。米国での販売も昨年末から『CITRAPEAK』(シトラピーク)」の製品名でスタートさせていた。
一方、最終製品の受託製造については、プリノバ社が保有するノウハウや欧米市場での実績を土台に、林原やナガセケムがアジアで持つ販売ネットワークを活かしながら事業拡大を目指す。これにより、プリノバ社がこれまで営業展開を行えていなかった日本はじめアジア地域での市場開拓を進める。