動き止まらぬIC認証 エーザイ、ハウスも取得(2020.6.11)

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 サプリメントのアンチドーピング認証を取得する動きが止まらない。サプリのアンチドーピング認証は、複数の民間認証が世界的に存在するが、日本では、信頼性や認知度などを背景に、英LGC社が手掛けるインフォームドチョイス(IC認証)一択となっていきそうな様子だ。6月8日までに、エーザイとハウスウェルネスフーズが新たに取得した。

 エーザイは、疲労の回復・予防を効能効果とする指定医薬部外品のブランド『チョコラBB』シリーズのうち『ローヤル2』『ライト2』の2品で取得した。

 海外から見ればサプリメントに比較的近い指定医薬部外品でIC認証を取得する動きも止まらない。これまでに『キューピーコーワ』(興和)、『リポビタンD』(大正製薬)が取得しており、チョコラBBは3ブランド目。疲労に対する効能効果を訴求する指定医薬部外品にとって、必須に近い民間認証となっていきそうな感も出てきた。同3ブランドと市場で競合する他ブランドの今後の動きが大きく注目される。

 一方、ハウスウェルネスフーズは、睡眠の質向上機能を訴求する機能性表示食品の『ネルノダ』シリーズでIC認証を取得した。飲料とタブレットの両方で取得。機能性表示食品でIC認証を取得した事例は過去にもあるが、睡眠の領域では初。ハウス食品グループ本社が6月8日公表した。

 IC認証取得をテコに、パフォーマンス維持のために睡眠の質も求められるアスリートなど運動に取り組む層にネルノダを普及させたい意向があるようだ。IC認証はサプリメントの製造・品質管理プログラムとして機能している面もあり、品質の高さを訴求するツールとして同認証を活用する狙いもあると考えられる。

新規認証取得企業が続々
 IC認証を新規で取得した企業は他にもある。IC認証の日本総代理店としても活動するバイオヘルスリサーチリミテッドは今月1日、新規認証取得企業としてエーザイの他に、アサヒ緑健(福岡県福岡市)▽ダイトー水産(静岡県焼津市)▽タテホ化学工業(東京都千代田区)▽リブ・ラボラトリーズ(東京都文京区)▽リアルスタイル(奈良県大和高田市)──の6社10製品36品目を公表した。

 アサヒ緑健は、『緑効青汁』ブランドのうち『同スポーツ』、水産加工とコラーゲン事業を手掛けるダイトー水産はコラーゲンなどを配合したゼリー飲料『オレは摂取す』、マグネシウム製造販売のタテホ化学はマグネシウムを配合したサプリメント『マグ‐オン顆粒』など2品、リブ・ラボはドラッグストア大手「マツモトキヨシ」のプライベートブランド『ホエイプロテイン』および『BCAA7100パウダー』について、それぞれIC認証を取得した。

 スポーツ関連ビジネスを展開するリアルスタイルは、プロテインを配合した『ビーレジェンド』ブランドのうち『WPC』『EAA』の2製品でIC認証を取得。品目数としては一気に28品目での認証取得となっている。

 同社は以前、JADA(日本アンチ・ドーピング機構)が19年3月末まで手掛けていた、いわゆる「JADA認定」をビーレジェンドで取得していた経緯がある。『ザバス』や『ヴァーム』といったブランドでIC認証を取得した明治などと同様に、JADA認定からIC認証に移行した格好だ。

 今月1日までに日本国内でIC認証を取得した企業数は、少なくとも計55社に上る。認証件数としては、最終製品が48社128製品、原材料が5社6製品、生産工場は2社3工場。

【写真=IC認証ロゴマーク】




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