サプリ利用率 女性3割、男性2割 (2020.7.23)


 サプリメント形状の健康食品を摂取している日本人は、女性28.3%、男性21.7%に上ることが、国が昨年実施した22万世帯対象の基幹統計調査で明らかになった。性別・年齢階級別の摂取割合を見ると、最も多かったのは、女性だと「50~59歳」の37.7%、男性は「60~69歳」の28.1%。ほとんど全ての年齢階級で女性の方が男性よりも摂取割合が高く、40歳以上79歳までの各年齢層で30%を超えた。女性の「30~39歳」は28.7%と30%に近かった。

 この調査結果は、国の基幹統計調査に定められている「国民生活基礎調査」の2019年調査に基づくもの。国民生活基礎調査は、3年ごとに大規模調査を行っており、19年はその実施年に当たった。同調査として初めて、「サプリメントのような健康食品」の摂取状況を調べる設問を盛り込んだ。

 調査結果は、厚生労働省が7月17日に発表。サプリメントの摂取状況に関する設問が盛り込まれた「健康票」の集計数はおよそ22万世帯に上る。行政関係機関がサプリメントなど健康食品の利用実態を調べた例としては、消費者委員会が2012年に実施したインターネットアンケート調査があるが、調査対象は1万人だった。

 厚労省によると、調査で摂取状況を尋ねた「サプリメントのような健康食品」とは、「健康の維持・増進に役立つといわれる成分を含む、錠剤、カプセル、粉末状、液状などに加工された食品」と定義した。

 ヨーグルトやクッキー等の栄養補助食品の他、スポーツドリンク、野菜ジュースなど一般的に食品と認識されるものは対象から除外するよう調査時に求めており、サプリメントに関する国民の摂取状況を国として初めて調べた格好だ。

 調査の結果、「6~9歳」の子どもにおいても、男の子で3.6%、女の子では2.9%がサプリメントを摂取している実態が明らかになった。

 10代になると摂取割合はさらに増え、男性8.1%、女性6.2%。6~19歳は他の年齢階級と比べて傾向が異なり、男性の方が女性よりも摂取割合が多かった。

 一方、中高年齢以上の摂取状況を見ると、女性は50~59歳の37.6%をピークに摂取割合が減少傾向。80歳以上は28.1%だった。それに対して男性は、50歳~59歳で摂取割合が26%を超え、60~69歳で28.1%に達した後も、80歳以上まで26%台をキープした。

 国民生活基礎調査の健康票は、3年に一度の大規模調査時のみ使われる。次回以降の大規模調査でも、引き続きサプリメントの摂取状況を尋ねる設問が盛り込まれる見通し。国民のサプリメント摂取状況が定点観測的に調査されていくことになりそうだ。

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