詐欺的定期購入、規制へ (2020.8.6)


 消費者庁の「特定商取引法及び預託法の制度の在り方に関する検討委員会」は7月28日の会合で、特商法改正に向けた検討会報告書骨子案を取りまとめた。社会問題化している健康食品や化粧品などの「詐欺的な定期購入商法」への規制強化を図り、法執行を強化するなど「抜本的な措置」を検討する方向。今後の会合で報告書を取りまとめ、同庁が来年の通常国会に法改正案を提出する。
 検討会の報告書骨子案では、詐欺的な定期購入商法への対応策として、特商法で規定する「顧客の意に反して通信販売に係る契約の申込みをさせようとする行為」の規制を強化する方針を示した。独立した禁止行為とした上で、規制の実効性を高める。また、違反のおそれのあるウェブサイトへのモニタリングなど外部の専門的リソースも活用しながら、法執行を強化するなど「抜本的な措置」を検討する。
 さらに、不当な定期購入の解約、解除を妨害する行為を禁じ、「解約権」などの民事ルールの創設も検討する。他にも、関連ガイドラインの見直しを早期に実施するなどの方策を通じて、法執行を強化する方針を示している。
 この日の会合では、日本弁護士連合会からの意見書が提出された。詐欺的な定期購入商法を規制するための特商法改正を提案し、インターネットの広告画面及び申込画面に関する規制の強化▽民事規定の整備▽適格消費者団体の差止請求権の拡充──を求めた。
 日弁連はまた、アフィリエイト広告に対する通販事業者の責任の明確化や、広告代理店・アフィリエイターに対する規制の申請なども求めている。

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