日本ハム中央研 届出サポート対応開始 (2020.11.12)


 日本ハム中央研究所(茨城県つくば市)が機能性表示食品の届出サポートに乗り出している。原材料販売を手掛ける複数の機能性食品素材のなかから、まずは抗疲労素材と関節ケア素材をピックアップ。今後、届出サポートに対応できる素材を順次拡充していく計画だ。

 関節ケアでは、豚由来コンドロイチン硫酸に関して届出サポートを進める。同社製のコンドロイチン硫酸含有豚軟骨抽出物について、関節の違和感改善機能を検証するRCT(ランダム化比較試験)を新たに実施し、エビデンスを拡充。試験結果をまとめた論文を科学的根拠にした機能性表示食品の届出が先ごろ公開された。

 届出者は日本ハム。届け出た機能性表示は「本品は、豚由来コンドロイチン硫酸を含んでおりますので、膝関節に軽い違和感のある方において、階段ののぼりおり、正座をするときの違和感を和らげる機能があります」。タブレット形状のサプリメントを届け出たもので、機能性関与成分の1日あたり摂取目安量は350㍉㌘となっている。

 日本ハム中央研究所は、コンドロイチン硫酸含量を65~80%で規格化した豚軟骨抽出物の原材料販売を手掛ける。今後、届出実績をテコにした届出サポートを展開しながら、機能性表示食品市場にも豚由来コンドロイチン硫酸を普及させたい考え。成熟化も指摘される関節ケア市場の活性化も狙う。

 一方、抗疲労では、イミダゾールジペプチド(アンセリン・カルノシン)の届出サポートを進めている。システマティックレビューを同社で実施し、届出サポートを多角的に展開できる体制を整えた。既に、複数の顧客企業からの届出が公開されている。

 同社の届出サポートで現在可能な機能性表示は、「イミダゾールジペプチドには、日常生活によって生じる一過性の疲労感を軽減する機能があることが報告されています。一時的なからだの疲れを感じている方に適した食品です」というもの。機能性関与成分の1日あたり摂取目安量を200~225㍉㌘で設計した最終製品で届出が原則可能になる。

 同社は鶏肉由来イミダゾールジペプチドの国内パイオニア企業。トップアスリートの提供実績があるほか、機能性に関しては、認知機能に及ぼす働きについても研究してきた経緯がある。今後、抗疲労に加えて認知機能を巡る動きも注目されそうだ。

 なお、同社ではこの他、豚エラスチンペプチドや豚プラセンタエキス、豚コラーゲンペプチドなどの原材料販売を手掛けている。

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