免疫ケア、初動好調 キリンHDファンケル2社合計で50万袋超(2021.1.28)
【写真=左:ファンケルが1月15日から放映開始した「免疫サポート」のテレビCMの一場面 右:機能性表示食品のプラズマ乳酸菌サプリメントについて、キリンHDは約34万袋、ファンケルは20万袋を販売した】
免疫機能の維持を訴求する機能性表示食品が、着実に売れ行きを伸ばしている。キリンホールディングスが昨年11月から販売するプラズマ乳酸菌を機能性関与成分とする機能性表示食品のサプリメントは2020年12月までに約34万袋を販売。また、ファンケルが昨年12月から販売する同じ機能性関与成分を用いたサプリの販売個数は20万袋を突破するなど、それぞれ初動1~2カ月で販売実績を上げている。機能性表示食品の新たなヘルスクレームとして昨年8月に公開された「免疫」を謳える商品の市場創造が急ピッチで進んでいるようだ。
「先行予約も好調で初動が良かった」――。ファンケルは1月15日、『免疫サポート』の販売状況について、発売初月の昨年12月のみで同品を約20万個を出荷したことを明らかにした。この数字は、同社代表商品で、機能性表示食品に刷新した『えんきん』『カロリミット』などを除き、まったくの新製品の機能性表示食品として発売し、これまで初月販売個数や売上がトップだった『内脂サポート』の記録を塗り替えた。
販売チャネルとするドラッグストアやコンビニエンスストアでの動きが良いようだ。自社通販や直営店舗などを含めた全販売チャネルのうち、DgSやコンビニなど流通小売での引き合いが特に強く、販売個数の半分以上を流通小売で占めるという。
それら、引合いの強いDgSやコンビニでの配荷を強化している。DgSやコンビニなどの販売チャネルの配荷店舗数は当初計画では1万3500店だったが、今月14日時点で1万5000店にまで拡がっている。「さらに配荷を進めることも計画している」(広報)という。
今月15日からはテレビCMの全国放映を開始した。CM放映は今月31日までの予定だが、今後、CM出稿を追加していくことも検討しており、今年3月までに掲げた売上目標10億円に向けて、消費者認知を高める様々なプロモーションを仕掛けていく考えだ。
一方、販売が先行しているキリンホールディングスのサプリ、飲料の販売も好調に推移している。国内外におけるプラズマ乳酸菌関連事業の2020年の販売金額が前年比約2倍の86億円に達したという。今月21日に発表した。
プラズマ乳酸菌は一般食品にも配合されているが、発表によると、機能性表示食品のサプリ、飲料を中心に販売実績を上げている。サプリは昨年12月末までに約34万袋、飲料3品は発売から8週間(20年11月24日~21年1月18日)で合計3300万本を売り上げた。
同社では好調要因として、昨今の免疫対策に対する消費者の意識の高まりが背景にあると分析。購買層についても、免疫機能に関心が高いとされる40~50代女性と、60代以上の男女からの購入につながったという。