20年の健康志向食品 飲料類の伸び大きく (2021.1.28)
明らか食品及びドリンク類の健康志向食品の2020年市場規模は前年比0.9%増の1兆4999億円が見込まれるとする調査結果を、富士経済が1月8日に公表した。そのうち免疫賦活作用関連の健康志向食品の市場規模は、同8.9%増の1406億円が見込まれる。「体調管理」に気をつかう消費者が増加したことが要因という。
20年の健康志向食品の市場規模を機能別に見ると、中性脂肪値・コレステロール値が同7.1%増の2122億円、整腸効果が5.9%増の2696億円がそれぞれ見込まれるという。これらに比べて市場規模では劣るが、免疫賦活作用は伸び率で勝り、コロナ禍で感染予防ニーズの高まりを受けて需要が大きく拡大したことを窺わせる。
また、20年の免疫賦活機能の商品カテゴリー別市場規模を見ると、明らか食品は同1%マイナスの410億円に対し、ドリンク類は同13.7%増の997億円が見込まれるとしている。
ドリンク類の大きな伸びが見込まれる背景について同社は、明治の『プロピオヨーグルトR‐1ドリンクタイプ』、大塚製薬の『ボディメンテドリンク』などの「需要が高まっている」と見ている。また、キリンビバレッジが昨年11月、〝免疫ケア〟を訴求する機能性表示食品の飲料を発売し、「販促に注力している」とも指摘。コロナ禍でこうしたドリンク類の売上げが伸長したことで、免疫賦活機能の中でも飲料類カテゴリーの伸びが大きくなると見通しているようだ。