新規公開件数が減少 約2週間で20件余り 一時的(2021.2.11)

FFC合体①

 1月25日から2月5日までのおよそ2週間で新たに公開された届出はいつもより少なく、計21件にとどまった。ふたたび発令された緊急事態宣言の影響を受けたのだろうか。小欄担当も、編集部に行かない日々が続いている。

 今年度の届出総数は現時点で743件。制度施行以来の届出件数は取り下げを除いて3300件を超え、現在販売中の機能性表示食品は少なくとも1690商品(2月5日現在)を数える。販売中商品は堅調に増えているといえるが、新型コロナ下で発売計画の再考を余儀なくされたものも少なくないだろう。

 別掲の届出更新一覧には今回、2つの新規機能性関与成分が含まれている。まず、F728の「ナノ型乳酸菌nEF」だ。

 「腸に届く」ならぬ「兆に届く」の商品名に、個人的には届出者のセンスを感じるのだが、届出者「ニコニコ理研㈲」のショッピングサイトを見ると、同社が販売しているのは主にフライパンや包丁などの調理器具である。意外性に脅かされる。

 とはいえ、「その他の商品」として、ナノ型乳酸菌nEFを配合した健康食品もしっかり販売。機能性表示食品にグレードアップさせる意向を持つだけあって、調理器具のみならず、健康食品に対しても情熱的に取り組んでいると拝察する。届出表示内で酪酸産生菌を増加させる働きに言及しているが、これは、乳酸菌として初のヘルスクレームである。

 一方、もう一つの新規機能性関与成分は、F740の「桑由来の成分」だ。
 届出表示を見ただけでは「何のことやら」という感じだが、食薬区分の専ら医薬品リストに収載されている略称「DNJ」の別名モラノリン(桑=桑葉=由来モラノリン)を機能性関与成分にした初の届出だ。

 桑葉由来の機能性関与成分としては、これまでにイミノシュガーが複数の届出実績をつくっている。だが、桑由来モラノリンを届け出た小谷穀粉は、前例に倣うことをよしとせず、別名を採用したとはいえ、あえて専ら医薬品リスト収載成分で届出にチャレンジした格好。(T)

【写真=今回の注目の届出=ナノ型乳酸菌nEFを機能性関与成分に便通改善に役立つ働きを訴求する「F728」(画像右)。食薬区分の専ら医薬品リスト収載されているDNJの別名を機能性関与成分に食後血糖値の上昇抑制機能を届け出た「F740」(同左)。(画像は消費者庁届出DBより)】



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