日食協講演で滝本氏が指摘 食品輸出にHACCPが必須(2013.8.8)
厚生労働省の滝本浩司食品安全部監視安全課長は、1日に日本食品衛生協会が開催した「第38回食品衛生懇話会」で講演し、政府の成長戦略に盛り込まれた食品輸出促進策などについて説明。この中で、国内の食品メーカーが製品輸出をする際にはHACCP導入が必須だと語り、現在、3割に満たない国内食品メーカーのHACCP導入を、同省として進めていく考えを伝えた。
滝本氏は、政府として食品輸出を促進する方針が示されたことや、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への交渉参加など、食品輸出促進に向けた環境整備が進められている一方、海外ではHACCPの義務化が進んでおり、国内メーカーが製品輸出する場合、相手国からHACCPによる製造管理が求められるなど、輸出障害になる可能性があると言及した。
その上で、6月に成立したHACCP支援法は、HACCPを一気に導入するのが困難な中小企業でも、その前段階の食品衛生、品質管理などの基盤整備を支援する低利融資などが可能になるなどと説明。12月にも施行されるとの見通しも伝え、国内メーカーに同支援法を活用しHACCPを導入するよう促した。