青汁市場の裾野拡がる スムージー形態に需要(2014.3.6)

01スムージー (250x167)

 800億円ともいわれる市場規模を有し、毎年着実に成長拡大を続ける青汁食品。これまで粉末を溶かして飲む商品形態が多かった青汁だが、ここ数年のスムージー人気が影響してか、粘調のある独特の食感を新たに持たせた商品としてリニューアルするケースが増えるなど、青汁市場の裾野が拡がりそうな気配だ。

 スムージーは、凍らせた野菜や果物などの原材料をミキサーにかけシャーベット状の形態とされている。特に葉野菜を用いて緑を彩るグリーンスムージーは芸能人の愛飲者も多く、ダイエット的な側面も加味され、レシピ本などを含めた関連商材が数多く市場に投入されるほどの活況ぶりだ。

 末端商品としてのグリーンスムージーは、昨年あたりから商品が増えている。青汁取扱い事業者でもニーズに合わせ、青汁の原材料として利用されてきた大麦若葉やケール、桑葉などを利用するとともに、グルコマンナンを配合することでスムージー特有の粘調を持たせる工夫を施している。

 大麦若葉や桑葉、明日葉など各種青汁製品をOEM受託するミナト製薬では、スムージー形態について「既存品の切り替えとともに、新規に注文をいただくケースが増えている」状況だ。飲料製品のアプローチが始まる春先の配荷に間に合わせるよう、現在急ピッチでサンプル品の開発も同時に進めている。

 ダイエット食品を中心に展開するメタボリックでは、先月24日から「エンナチュラル グリーンスムージー」を投入し、各種健康食品製造販売のファインでも4日から「グリーンモーニングスムージー」を売り出している。両品とも青汁を前面に押し出した商材ではないものの、青汁で使われる大麦若葉を原材料に用いており、青汁のニーズともリンクする。また通常の青汁では摂取できない糖質などの栄養素がスムージーには含まれる特徴もあり、青汁摂取層以外の潜在需要の掘り起こしも十分に狙える。飽和状態ともいわれる青汁市場だが、さらなる拡大成長に向けたアイテム・スムージーによる需要の取り込みが期待されよう。

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