相互のルートで商品展開 AJD、全日食が提携(2014.3.6)
健康食品がスーパーなどの食品売り場で販売されることになりそうだ―。オールジャパンドラッグ㈱(AJD、東京都中央区)と、全日本食品㈱(全日食、東京都足立区)が業務提携を行ったことで実現するものでその成り行きが注目される。
両者は2月25日、双方の商品をそれぞれのルートを通じて販売することで合意した。店頭の一層の強化、他店との差別化を図ることを基本理念として謳っている。
全日食は、得意とするドライグロッサリー、チルドなどNB商品や、同社の生鮮センターより供給する生鮮品(青果、水産、精肉)のアウトパック商品をAJD会員企業へ供給する。一方、AJDは、全日食チェーン加盟店へ、日用品、衛生用品、健康食品などの医薬品を除く定番(PB)商品を提供する。
全日食では、「機能性を有す食品はスーパーにおいてもニーズがある」(平野実社長)とみており、情報の共有化を通じてニーズを掘り起こしたいとしている。食品の機能性は他スーパーとの差別化に寄与するのか。これについても、AJDでは「購買行動ごとに商品提案の出来る全日食には差別化は可能」と期待を寄せている。
両社は、小商圏を巡って業態を超えた顧客の奪い合いが激化する中、「競争環境の変化にあわせて、店頭をいかに進化させるか、それが生き残りのカギになる」との共通認識のもと提携に至った。
AJD春季商品フェアに28社出展 総売上は172億円
オールジャパンドラッグ(AJD、本部長、代表取締役社長・杉山貞之氏)は2月20日、ホテルニューオータニ大阪で「2014春季商品フェア」を開催。171億9600万円を売り上げた。参加者は、加盟企業90社(384名)、取引先企業209社(1134名)だった。
総ブース数は204。そのうち健康食品は28ブースと全体の1割強。食品企業の出展も24ブースと目立ち、健康食品と食品を合わせて全体の4分の1を占めた。
今フェアでは、新発売・リニューアル商品の展示販売も行った。健康食品では、「伸びている領域へ対応」「世の中・お客様の流行へ対応」という2つの方向性の商品を展示販売した。
「伸びている~」分野では5品目が対象。「しじみ&オルニチン」、「コーヒークロロゲン酸ダイエット」の2品はアルミパックのサプリメントとして導入する。肝臓ケア製品への対応には清涼飲料水タイプの「ヘパチャージZ」を導入。関節関連商品では、「歩行革命MSM顆粒」「グルコサミンゼリー」を導入して、“飲みにくい”“楽にとりたい”というシニアのニーズに対応する。
「世の中~」分野では2商品を紹介。シニアの臭い解決をサポートする「パナグリーン」は、臭いの発生原因を体の中で抑える。「オーラブレスティー」は、口内環境を整え口臭予防をサポートする。
なお、買上げベスト3は、カワチ薬品・29億2900万円、コスモ薬品・27億4300円、キリン堂・21億300万円だった。
【写真はAJDの杉山貞之本部長・社長(左)と、全日食の平野実社長】