オリザ油化 高濃度品を開発、上市 (2021.7.8)


スルフォラファングルコシノレート 肝機能対応で届出サポも
 肝臓の健康維持・増進機能を期待できるブロッコリースプラウトエキスについて、有効成分のスルフォラファングルコシノレートの含有量を従来比2倍以上に高めた新製品を、オリザ油化(愛知県一宮市)が開発、7月1日までに上市した。

 オリザ油化では、デトックス素材としてブロッコリースプラウトエキスを開発し、2001年から原材料販売を進めてきた。新たに開発したスルフォラファングルコシノレート高濃度品で、従来と比べて低用量の最終商品を開発できるメリットを打ち出し、拡販を図る。

 また、この新製品の原材料販売活動に合わせ、肝機能に対する働きを訴求する機能性表示食品の届出サポートも進めていく方針だ。

 新たに開発したブロッコリースプラウトエキスは、スルフォラファングルコシノレートの含有量を13.0%まで高め、規格化したもの、既存製品における同成分の含有量規格値は5.0%(スルフォラファンとして2.0%)だった。それに対して新製品は2倍以上に高濃度化したものとなる。

 機能性表示食品の届出サポートに関しては、スルフォラファングルコシノレートを機能性関与成分とする形で進める。ヘルスクレームは、肝機能に言及する内容とする考えだ。システマティックレビューは既に終えているという。

 ブロッコリースプラウトエキスに含まれるスルフォラファングルコシノレートを機能性関与成分に、肝臓の状態に対する働きを訴求する機能性表示食品は、現時点で複数の届出実績がある。これまでにカゴメやビーエイチエヌなどが届け出ている。

 そうした中でオリザ油化では、スルフォラファングルコシノレートの含有量を高めたブロッコリースプラウトエキスの新製品を「さらに利便性や経済性に優れた素材」だとしてアピールしている。新製品を通じて、肝臓ケア領域の機能性表示食品の届出を検討する最終商品販売会社の開拓を推進していく構え。

カルボニル化の抑制機能で特許
 オリザ油化は7月1日、ブロッコリースプラウトエキスに含有するグルコシノレートについて、カルボニル化抑制機能に関わる特許を取得したと発表した。肌の黄ぐすみの原因になる、タンパク質のカルボニル化を抑える働きを発見したという。糖化ストレス対策に対応できる素材として、ブロッコリースプラウトエキスの提案を強化する。

 発表によると、カルボニル化とは、体内の酸化脂質とタンパク質が結合することを指す。そのようにして生じる生成物はカルボニル化タンパクと呼ばれる。その生成を抑制する働きが、同社製ブロッコリースプラウトエキスに含有するグルコシノレートに見出された。カルボニル化タンパクは、人の肌が黄色くくすむ「黄ぐすみ」の原因になると考えられているという。

 カルボニル化の概念は「糖化」に近い。体内の糖とタンパク質が結合するのが糖化で、それによって生じる生成物は最終糖化産物(AGEs)と呼ばれる。AGEsも、コラーゲンの分解を引き起こすことで肌に影響を及ぼすとされる。同社製のブロッコリースプラウトエキスには抗糖化機能があることが以前から同社の研究で以前から分かっている。

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