大阪ソーダ サプリメント事業を強化 (2021.7.8)
機能性素材の開発も推進
化学品メーカーの大阪ソーダ(大阪市西区)がサプリメント事業を強化する。有機合成やバイオ技術を用いて開発した機能性素材を最終商品に活用していく事業体制をこのほど整え、グループ企業のダイソーケミカルを窓口にサプリメント事業の本格展開を開始した。今後、臨床試験を実施するなどした後、機能性表示食品の届出を進めていく方針だ。
大阪ソーダは、愛媛大学などと共同開発した柑橘由来のノビレチンとオーラプテンを配合したサプリメント『爽能柑(そうのうかん)』を今年3月から販売していた。その中、7月1日付で事業体制を再編。サプリメント販売事業については、大阪ソーダからグループ会社のダイソーケミカルに移管した。
大阪ソーダは素材開発などの研究・開発分野に特化し、ダイソーケミカルが最終商品の販売を担う。また、今後の届出を予定している機能性表示食品については、ノビレチンとオーラプテンを機能性関与成分とし、「記憶力維持」のヘルスクレームを届け出たい考えを示している。
一方、大阪ソーダグループで機能性素材・製品事業を手掛けているDSウェルフーズは、βグルカンのBtoB事業を中心に引き続き行っていくという。
大阪ソーダグループが5月に策定した新中期経営計画では、主力事業の化学品関連を成長の軸としつつ、「マーケットイン型開発の推進」していく中で「健康・ヘルスケア」領域の事業を広げていく目標を掲げており、クオリティオブライフの向上、健康寿命の延伸など、健康食品・化粧品分野においてアンチエイジング素材の開発に注力する方針。そのひとつとして、NMNの生産も手掛ける考えだ。今年4月、静岡大の研究グループらと大阪ソーダは共同研究成果として、NMNを生産する乳酸菌を発見したことを発表している。