サプリ・健康食品 消費/売上高調査(2021.8.12)


6月の通販協調査 通販好調 約8%増加 13カ月連続
 日本通信販売協会(JADMA)による月次通販売上高調査の2021年6月分が8月2日までにまとまり、「健康食品」の売上高は、前年同月比7.9%増の157億6800万円となった。調査対象企業は、JADMAの理事社・監事社を中心とする会員企業123社。

 前年6月の健康食品の売上高は同12.7%のプラスと2ケタの伸長をみせていた。増加は20年6月から13カ月連続。前の月との比較で約14億円増加した。

 一方で、ここまで8カ月連続の増加をみせていた「化粧品」の売上高が減少した。前年同月比4.0%減の169億4900万円と落ち込んだ。

 総売上高は、1199億円で、前年同月比は2.2%のプラス。前の月から伸び率は低下しながらも、8カ月連続で増加した。「化粧品」をはじめ「衣料品」「通信教育・サービス」「その他」が減少したものの、それ以外の商品カテゴリーが増加した。「(健康食品を除く)食料品」は、同5.3%増の約90った。

 なお、6月の1社あたり平均受注件数は6万7993件(回答99社)だった。21年4月以降では最も多くなった。

 6月の商業動態統計 DgS、4カ月連続増に化粧品も増加
 経済産業省調査統計グループが7月30日に発表した2021年6月分の商業動態統計速報によると、ドラッグストア(DgS)における「健康食品」販売額は198億円だった。前年同月比は3.6%増で、プラスは4カ月連続。増加要因について、経産省では、「プロテインとダイエットサプリが好調だと聞いている」とコメントしている。

 6月のDgS全体の販売額は、前月と同額の6180億円。前年同月比は0.9%増で2カ月連続のプラス。伸び率はわずかにとどまるが、コロナ禍以前の2019年6月と比較すると7.4%のプラス。経産省は、「全体としては、高い水準で好調が続いていると見ていい」としている。

 また、「ビューティケア(化粧品・小物)」は同1.8%増の776億円と、3カ月連続増になった。経産省によれば、「メイク系は伸び悩んでいるが、スキンケア関係は好調」だという。ほかに販売額が増加した商品カテゴリーは、「調剤医薬品」が同7.0%増、「食品」同2.9%増、「OTC医薬品」が同0.4%増だった。

 減少した商品カテゴリーは、「ヘルスケア用品(衛生用品)・介護・ベビー」(同8.6%減)など。

家計調査 サプリ支出、連続減 6月は2ケタ
 総務省統計局が8月6日公表した2021年6月の家計調査(二人以上世帯)によると、サプリメントなど健康保持用摂取品の1世帯あたり支出額は1139円だった。前年同月比は、物価変動の影響を除いた実質で14%のマイナスと、22%の増加を見せた前年6月から大きく減少した。減少は3カ月連続。新型コロナ禍の影響を受けたとみられる前年同時期の旺盛な消費は完全に影を潜めている。

 世帯別の支出額は、勤労者世帯が1世帯あたり812円で、前年同月比は3.1%の名目減少。健康保持用摂取品の主要消費層であると考えられる勤労者以外の世帯は、1世帯あたり1540円で、同18.5%の名目減少と、両世帯とも健康保持用摂取品の消費が落ち込んだ。

 勤労者以外の世帯の落ち込みが大きい。しかし、前の月と比べて支出額は100円超増えた。前年の6月は、45.3%名目増の1890円と大幅な増加を示していた。その前年19年6月の支出額は1301円で、2年前との比較では大きく上回っている。平時の消費に戻ったと捉えることもできそうだ。

 なお、6月の2人以上世帯の消費支出は、1世帯あたり26万285円だった。前年同月比は5.1%の実質減少と4カ月ぶりに減少した。緊急事態宣言の発令が消費に影響した可能性がある。

Clip to Evernote

ページトップ