ビタミンD通知巡り研修会 日健栄協が来月7日 (2021.9.23)
食表課長補佐が説明
幼児を含む未成年者の一部がビタミンDを耐容上限量以上に摂取している可能性が示唆されたアンケート調査結果、そして、同結果を受けて消費者庁食品表示企画課が業界団体宛てに発出した課長通知を巡り、日本健康・栄養食品協会が同庁関係者らを講師に招いた「研修会」を、インターネットライブ配信の形で10月7日午後開催する。
当日は、同課長通知について、消費者庁食品表示企画課の斎藤雅文課長補佐が説明する予定だという。
同通知は、未成年者がビタミンDの過剰摂取で健康に悪影響が生じないようにするための対応を、表示などを通じて行うことをサプリメント業界に求めたもの。背景には、同庁が調査事業として実施した、「未成年者におけるビタミンDを含む加工食品の摂取状況等の調査」における未成年者へのウェブアンケート調査結果がある。
同調査の結果、1%程度だが、「日本人の摂取基準」に定められたビタミンDの耐容上限量を超えて摂取している幼児を含む未成年者が存在することが示唆された。
しかし、このアンケート結果は、「過大申告と思われる回答であっても除外せずに集計した結果」であることが明らかにされている。このため調査結果の信頼性を疑問視する見方が出ている。同調査は同庁からの委託を受けて日健栄協が実施した。
日健栄協は今回の研修会に、神戸学院大学栄養学部の田中清教授も招聘し、講演してもらう。田中教授は、日本人の食事摂取基準2020年版の策定検討会ワーキンググループに参画していた。「日本人の食事摂取基準(2020年版)におけるビタミン改定のポイントと今後の方向性」をテーマに講演する予定。
時間は午後1時から4時ごろまで。参加費は日健栄協会員5000円、一般1万円。プログラムの詳細や申込は日健栄協ホームページから。
【写真=消費者庁が8月25日に業界団体トップ宛てに発出した食品表示企画課長通知の写し】