機能性表示食品 届出更新(2021.10.7)

届出 合体①

 【写真=今回の注目の届出=大正製薬としては初となる関節・歩行機能領域の機能性表示食品のサプリメント。(画像右)。同左は、特定保健用食品として許可実績のあるゴマペプチドを機能性関与成分にした麦茶。届出者はサントリー食品インターナショナル。(画像は消費者庁の機能性表示食品届出データベースより。一部切り抜き)】

特保成分 ゴマペプを届出 大正製薬、歩行領域で初
 今回の機能性表示食品届出一覧には、計88件の届出が収載された。消費者庁が9月21日と28日に行った届出データベース情報更新が反映されている。

 新規の機能性関与成分がいくつか含まれる。まず、G433の「ゴマペプチド(LVYとして)」である。

 もともとゴマペプチドはトクホの関与成分として許可実績がある。許可取得企業はサントリー食品インターナショナルで、『ゴマペプ茶』や『胡麻麦茶』が有名だ。

 G433を届け出たのも同社。届出表示は「ゴマペプチドLVYとして)には高めの血圧の改善をサポートする機能があることが報告されています」。対してトクホの許可表示は「本品はゴマペプチドを含んでおり、血圧が高めの方に適した飲料です」。どちらかといえば、機能性表示食品の方がユーザーに親切な表示かもしれない。

 G463の「ホスファチジルコリン」も新規成分である。リン脂質の一種として知られるもので、この届出では、豚肝臓酵素分解物に含まれるホスファチジルコリンを機能性関与成分にした。訴求機能は記憶力の維持やサポート。届出者は、今回が初の届出となる宅配販売のシュガーレディ化粧品。

 他に、新規成分ではないが、G448、G483の「エリオジクチオール-6-C-グルコシド」に注目したい。いわゆる保湿機能を訴求するものだが、その部位が「肌」にとどまらず、「目」も「口」もと複合的だ。

 ルイボス抽出物に含まれる同成分を機能性関与成分にしたもので、G448の届出者は、同素材の製造・販売を手掛ける丸善製薬である。ブラックジンジャーやヒハツなどに続く機能性表示食品対応素材として届出サポートを本格化させたようだ。

 また、BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)の届出が久々に行われた。G432がそれ。BCAAに関する届出が公開されたのは、大塚製薬が2016年9月に『アミノバリュー』シリーズ2品を届け出て以来となる。今回の届出者は、調味料の製造・販売を手掛ける富士食品工業で、訴求機能は、大塚製薬の届出と同様に、運動による疲労感の軽減。

初の届出企業にアリメント工業
 他に注目したい届出は、G430の大正製薬が届け出たサプリメント『大正ロコフル』だ。
 大正製薬からの届出は現在までに30件超に上るが、今回初めて関節・歩行領域の機能性表示食品を届け出た。機能性関与成分として白刃の矢を立てたのは、N‐アセチルグルコサミンとブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンの2つ。

 また、G504にも注目したい。サプリメント・健康食品受託製造大手・アリメント工業による届出だ。受託製造企業が届出を行うのは珍しくないが、同社からの届出は今回が初めて。引き続き同社として届出を行っていくのか。今後の動きが注目だ。

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