ヤクルトとポッカ、健康分野で業務提携 付加価値の高い市場創出目指す(2021.11.15)


 ヤクルト本社(東京都港区)とポッカサッポロフード&ビバレッジ(名古屋市中区)は12日、健康や美味しさなど双方の強みを活かした、付加価値の高い商品による新しい市場の創出を目指し業務提携契約を締結した。今後はそれぞれが保有する機能性素材や技術を活用し、新たな健康価値が提供できる商品研究・開発を進める計画だ。

 業務提携の具体的内容は、「ヤクルト本社が保有する乳酸菌と発酵技術、ポッカサッポロが保有するレモン素材と加工技術、プランツミルクなど植物性素材を使った飲料食品素材の共同研究と最終商品開発」というもの。

 このほか、「互いが保有する資産(生産設備等)を使った事業の効率化」と、「互いが得意とする販売チャネル(量販店等)を使った売上の拡大」について、協議を継続する方針。ポッカサッポロは、群馬県伊勢崎市に植物性素材を配合した最終商品の製造に特化した生産工場を所有している。同工場を両社共同開発商品の製造拠点とすることも、実現可能性を含めて協議していく考え。

 両社をはじめ、ポッカサッポロの親会社であるサッポロホールディングス(東京都渋谷区)を加えた3社は今年5月、業務提携に向けた協議を開始したことを発表していた。今回の提携にサッポロホールディングスは加わっていないが、事業領域が近く、より相乗効果が見込めるヤクルト本社とポッカサッポロの2社が提携することになったという。

 ただ、サッポロホールディングスはポッカサッポロの親会社として、サッポログループ全体最適の観点から、今後も提携をサポートしていくとする。

 ヤクルト本社の成田裕社長は業務提携にあたり、「ポッカサッポロ&ビバレッジの強みであるレモン素材や植物性素材と、当社の乳酸菌及び発酵技術との組み合わせで、新しい健康価値を提供できるよう、両社で緊密に検討を進める」とコメント。ポッカサッポロの征矢真一社長は「プロバイオティクスのパイオニアと、レモン果汁のパイオニアである両社が、互いの強みを活かし、未来の食のあたりまえを創っていく」と述べた。

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