新規成分「ナトリード」が届出 「認知機能の維持」を訴求 8日更新
(2023.2.9)


 消費者庁は8日、機能性表示食品の届出データベースを更新し、新たに13件の届出を発表した。今回の更新では、新規の機能性関与成分として「ナトリード」が届出された。

 ナトリードを配合したサプリメントのヘルスクレームは、「本品にはナトリードが含まれます。ナトリードには、人の顔や物を置いた場所、戸締りをしたことを覚えておくなど、中高年の方の認知機能の一部である視覚的な記憶力を維持するのに役立つ機能が報告されています」。

 そもそもナトリードとは、健康食品素材や各種工業用薬剤の製造販売を手掛ける、第一工業製薬(京都市南区)の独自素材「カイコハナサナギタケ冬虫夏草」から抽出された成分。

 脳への機能については、同社グループ会社のバイオコクーン研究所(岩手県盛岡市)と大阪市立大学、岩手大学、九州大学、岩手歯科大学が、カイコハナサナギタケ冬虫夏草の抽出液に、脳の海馬を修復する機能を持つことを見出した。その後の研究で、この抽出液に含まれる無数の物質の中から、効果の高いとみられる物質を構造決定し、「ナトリード」と名付けた。ナトリードは環状ペプチドの一種。

 第一工業製薬が実施したヒト試験では、ナトリードに健常者及び軽度認知障害者の認知機能を改善することが確認されている。

 なお、今回の更新で今年度H番台の届出件数は950件となった。

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