タキザワ漢方廠・瀧沢努社長インタビュー 対面販売の支援強化 健食など限定製品の拡充も(2014.3.20)

タキザワ新社長

 漢方薬を中心に独自製法を用いたキノコ健康食品などを製造販売する㈱タキザワ漢方廠(さいたま市大宮区)は、2月に瀧沢努前副社長が代表取締役社長に就任した。メーカーとしての存在感を出しつつ、全国の薬局・薬店の店作りにも着手する新たな事業展開について瀧沢社長に話を伺った。

 副社長に就いた3年前から集中的に取組んでいることですが、私どもの取引先である薬局・薬店に対し、対面販売の良さを活かす店作りの新事業を継続して強化していく方針です。

 当社のスタートは薬局経営でもあり、対面相談販売については以前から重視してきましたが、ここ数年のネット販売の台頭などによる商品購入先の変化で、薬局・薬店の経営環境が悪化してきています。私どもと街の薬局・薬店は一蓮托生の面もあり、薬局・薬店あってこその当社だと捉えています。

 そのための最初の取組みとして、相談薬局限定の製品をつくり、ネットでは購入できない仕組みを整えました。全国約3000店の取引先のうち約9割から賛同を得て配荷を進めており、この分野の売上は前年超えするようになり軌道に乗ったところです。限定製品はキノコ複合品と糖尿対応、血流関係の健康食品3品と少ないが、今後は製品の拡充をしていきます。

 次のステップとして、店づくりのコンサル事業を進めています。2カ月に1回程度、店の経営者を50名ほどを集め、接客や漢方などについて勉強会を行っています。ネットではできない個別の対応など、対面相談販売ならではの利点を講習するもので、経営者のモチベーションを高めることに役立っています。

 それら店作りに関して、気軽に漢方に親しんでもらうモデル店「漢方Bar」を今年6月に大宮駅東口にオープンさせる予定です。カウンターバー形式の気軽に立ち寄れる構えにして、煎じた葛根湯や健康茶など一杯数百円で提供します。健康相談ができるスペースも設け、地域密着型の店舗のモデルにします。ここで得た運営ノウハウを取引先の薬局・薬店に活かすことで、「頼れる街の相談薬局」づくりにつながり、また、これらBtoBtoCの活動を進めることで各地域の雇用の創出にもつなげていきたいと考えております。
【写真は瀧沢努社長】


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