スーパー大麦 イタリアに進出 帝人 欧州では3カ国目 付加価値を提案(2023.9.7)


 帝人(大阪市北区)が、レジスタントスターチなど機能成分豊富なスーパー大麦「バーリーマックス」の欧州での事業を強化する。すでにスペインやポルトガルで同大麦の供給を始めているが、このほどイタリアで栄養補助食品を製造販売するガザンティ社(本社ミラノ)と販売代理店契約を締結し、イタリアでのBtoB事業に乗り出した。スーパー大麦の欧州の展開国はスペイン、ポルトガルに次いで3カ国目。

 同社によると、欧州では大麦がパンやシリアルの材料として使用されるほど身近で、大麦の供給量は日本と比較してシリアル用途で約15倍、パン用途で約30倍以上の高い市場性があるエリアと分析している。今回販売契約を結んだガザンティ社は、栄養補助食品の製造販売以外に一般食品素材も手掛けており、イタリアにおけるパンやシリアル、飲料、パスタメーカーなどと太いパイプを持つという。

 スーパー大麦のイタリアへの進出について帝人では、「独自の料理文化を持ち、食事への強いこだわりを持つイタリア国内にバーリーマックスを浸透させる」とし、現地の食文化に馴染む新たな用途提案や、市販の大麦とは一線を画する付加価値のある大麦品種だとして、既存大麦からの置き換えを提案していく考えだ。

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