帝人、プロバイオ事業を強化 膣内フローラケアの新原材料投入(2024.3.21)
帝人(大阪市北区)がプロバイオティクス素材事業を拡大させる。膣内フローラをケアする新たな原材料の市場提案を27日から始める。同社ではすでに膣内環境改善を訴求できる機能性表示食品対応原材料「UREX(ユーレックス)」を手掛けているが、新原材料は一般健康食品として採用につなげていく考えだ。
新規プロバイオティクス原材料「ASTARTE(アスタルテ)」は、健康な妊婦の膣管から分離した4つの生菌(クリスパタス菌、ガセリ菌、ジェンセニ菌、ラムノサス菌)を配合したもので、膣内の常在細菌叢(マイクロバイオータ)を健康な状態に保つことをサポートするという。プロバイオティクス素材の原材料サプライヤー、クリスチャンハンセン社(オランダ)が開発したもので、米国や中国など海外21カ国以上で同原材料を使用したサプリメントやヨーグルトなどの製品が市場に流通している。このほど帝人が「ASTARTE」の日本における販売契約を結び、日本市場で初めて同原材料の提案を開始する。
帝人によると、膣内環境をサポートする役割はUREX、ASTARTEともに同じだが、人によって変わる膣内環境へのアプローチの選択肢を増やしたという。同社では、フェムケア市場の拡大に伴い膣内ケアへの引合いも増えていることから、機能性表示食品、一般健康食品それぞれの製品領域で、フェムケア食品市場のシェアを獲得していく。