機能性表示食品の摂取は16% 前年とほぼ変わらず 届出情報も認知低く 消費者意向調査(2024.8.19)
消費者庁は13日、「令和5年度食品表示に関する消費者意向調査」を発表した。そのうち、機能性表示食品の摂取状況は昨年の同調査とほぼ変わらず16%にとどまっていることがわかった。同じ保健機能食品の特定保健用食品もほぼ同率の15.5%だった。
同調査は、消費者庁の食品表示制度に対する理解度などを調査し、食品表示法などの関係法令やガイドラインなどの定着状況、消費者の食品表示に対するニーズを把握し、食品表示制度の見直しに役立てることを目的に、同庁がマーケティング会社のロイヤリティ・マーケティングに委託して行った。全国の満15歳以上の男女、一般消費者を対象に、今年3月1日から10日にかけてインターネットで調査した。有効回答数4万8806件から無作為で1万サンプルを抽出した。
制度10年目を迎えた機能性表示食品の摂取状況については、「現在摂取している」が15.7%、「以前摂取していたが、今は摂取していない」が14.9%、「摂取したことはないが、今後摂取してみたい」が26.7%、「これまでに摂取したことはなく、今後も摂取する予定もない」が42.8%だった。摂取状況はわずかながら率を上げたものの、潜在的な需要を指す「~今後摂取してみたい」は率を下げた。また、まったく摂取を考えていないの率も上がっている。
機能性表示食品の摂取理由について尋ねたところ、「表示されている機能(機能性)を期待しているため」が61.7%と最も多く、「安全性が担保されているため」が17.2%、「表示されている機能(機能性)にかかわらず、商品自体を気に入っているため」が15.1%、「人から勧められたから」が6.8%だった。前年との比較では、機能性への期待値とともに、安全性への担保が摂取理由の率を下げたようだ。
また、機能性表示食品の届出情報について、消費者庁ウェブサイトで確認できることの認知割合は、前年の16%から12.9%と率を下げている。