健康を柱に据えて社会課題を解決 事業方針を〝多刀流〟体験会で公表 アサヒグループ食品(2025.3.3)
「健康を柱に据えた事業活動を通じて、社会課題の解決に取り組む」。アサヒグループ食品(東京都墨田区)は2月28日に開催した「〝多刀流〟体験会」で、同社事業方針を公表した。川原浩社長は乳児からシニアまで幅広い年齢層をケアするとともに、消費者と事業者に同社製品を提供する幅広い取り組みにより、社会貢献しやすい枠組みについて説明した。体験会は約50名の報道関係者を集めて、同社会議室で開催された。
川原社長が説明した同社事業は、機能性表示食品のサプリメントをはじめ、ベビーフードやえん下困難者用のとろみ調整食品をラインナップするなど、乳児からシニアの食生活まで対応した商品を揃えていること。加えて、これらコンシューマー商品以外にも、酵母や乳酸菌などの食品原材料や乳素材などを業務用商品として取り扱い、事業はBtoCからBtoBに及び、営業展開する領域は多岐に渡っている。
この幅広い展開を、川原社長は〝多刀流〟と名付け、一つの事業が成長すれば企業として安定し、一つの事業の売上が低下しても他の事業でカバーできるメリットを挙げた。また、社会には「高齢者人口の増加」や「ストレス・疲れ」「不規則な食生活」など様々な課題が横たわるが、多刀流であれば全ての社会課題に答えを出せないものの、得意な事業で課題解決に貢献できる分野が広がると示した。
このほか、機能性表示食品の機能性関与成分である独自乳酸菌「CP2305ガセリ菌」については、スペインのAD WILD VALENCIA社と海外における供給契約を今年2月に締結。この3月からADM社が販売代理店になり、北米や欧州、アジアの食品メーカーに同素材の販売を開始する。アサヒグループ食品がアサヒグループ以外及び海外に、同素材を販売する初めてのケースになった。
なお、CP2305ガセリ菌の国内販売は今のところ、アサヒグループ内に留める考えを同社は示している。