キリンのプラズマ乳酸菌、台湾へ進出 2026年には豪州 アジアパシフィック展開を本格化(2025.3.6)
キリンホールデイングス(東京都中野区)が独自素材として販売展開するプラズマ乳酸菌の海外展開が本格化する。グループ会社の豪州ブラックモアズの主要販売エリアのひとつである台湾において、プラズマ乳酸菌を配合した顆粒タイプのサプリメントを5日に市場投入した。まずは台湾を皮切りに2026年には豪州、さらにタイ、ベトナムなどアセアン地域へのエリア拡大を図る。
台湾での商品名は、「澳佳寶 4效特攻億革命プラズマ乳酸菌粉末」。キリンHDとブラックモアズの初の共同開発商品。ブラックモアズ台湾のECサイトをはじめ、台湾大手ECモール momoの通販チャネルで販売し、その他のチャネル拡大も視野に入れる。
キリングループは、「食から医にわたる領域でイノベーションを創出する」ことのヘルスサイエンス事業の成長戦略を掲げており、5日、都内で同事業の戦略説明会が行われた。同事業で陣頭指揮を執る吉村透留・キリンホールディングス ヘルスサイエンス事業本部長は、アジアパシフィック最大級のヘルスサイエンスカンパニーになるための今後の事業方針を説明。
サプリメントや健康関連食品、飲料、スキンケア、高付加価値素材(プラズマ乳酸菌など)の各分野において、キリンHD、ファンケル、ブラックモアズそれぞれの強みを活かしたブランド戦略を展開エリア別に推し進める。
ブランド戦略のひとつ、プラズマ乳酸菌は国内での事業も底上げする。プラズマ乳酸菌の業務用・大容量顆粒タイプについて外食産業向けの展開を8月から始めるなど、免役ケアの啓蒙をさらに加速させていく考えだ。
キリンHDのヘルスサイエンス事業は前期まで赤字だったが、今期は37億円の事業利益が実現できる見通し。東南アジアを中心とするグローバル展開を推し進めることで、同事業の売上高を2030年までに3000億円、事業利益を330億円に引き上げる方針だ。