帝人、機能性食品素材事業から撤退 スーパー大麦やイヌリンなど販売終了 子会社も売却(2025.4.24)


 帝人(大阪市北区)が機能性食品素材事業から撤退する。スーパー大麦「バーリーマックス」や、食物繊維のイヌリンなど原材料販売事業の終了と、グループ会社で納豆品や乳酸菌などを製造販売する帝人目黒研究所を売却することを24日発表した。

 対象となる原材料は、「バーリーマックス」をはじめ、乳酸菌「UREX」「LGG」「ASTARTE」の3種類、ビフィズス菌「BB‐12」をそれぞれ4月末で販売を終了する。水溶性食物繊維の「イヌリア」は5月末に販売を終了する。販売終了はサプリメントなど最終商品も含む。また、帝人目黒研究所は今年5月にアサヒグループ食品に全株式を譲渡する。譲渡額は非開示。NMNなどサプリメントを手掛けるNOMONは今回の事業終了・譲渡の対象外で、現時点では食品事業を手掛けるグループ会社として残るかたちだ。

 なお、「バーリーマックス」については帝人での販売は終了するものの、伊藤忠商事が「バーリーマックス」供給元の豪州・ヘルシーグレイン社と日本・台湾における商標権・独占販売権を取得したことを24日発表している。5月から伊藤忠の販売チャネルを活用した「バーリーマックス」の市場拡大が進められることになる。

 帝人は電子コミック配信サービス事業を手放すなど事業再編に取組んでおり、今回の機能性食品素材事業の終了・売却も事業ポートフォリオの再構築の一環とされる。

Clip to Evernote

ページトップ