コラーゲン原料大手 1Q決算、国内依然上向かず(2013.8.22)


 国内ゼラチン・コラーゲンペプチド製造販売大手2社の2014年3月期第1四半期決算(13年4~6月、以下1Q)が8日までに出揃った。コラーゲンペプチド原料の国内向け販売量は新年度に入っても上向かない。一方、12日に発表された明治HD㈱の1Q業績では、前期は不振に喘いだ「アミノコラーゲン」シリーズが復調。前年同期を大幅に上回ったとしている。

 新田ゼラチン㈱のコラーゲン素材事業(ゼラチン/コラーゲンペプチド/ケーシング)の14年1Q売上高は、前年同期比20.4%増の52億7900万円だった。

 食用・カプセル用ともに増加したゼラチンが寄与したほか、コラーゲンペプチドの売上高も増加した。ただ、コラーゲンペプチドの増加要因は前年低迷していたアジア地域での売上増。日本国内については前期に引き続き伸び悩みを見せた。

 一方、㈱ニッピではコラーゲンペプチド、ゼラチンともに苦戦した。これら2つを合わせたゼラチン関連事業の売上高は11.8%減の17億2100万円、営業利益は86.6%減の3400万円と奮わなかった。損益面では急激な円安に伴う輸入原料の価格高騰が大きく響いた。

 また、同社子会社のニッピコラーゲン化粧品でも、化粧品、健康食品ともに売上減となった。このため、2Q(13年7~9月)以降はTVコマーシャルなどの販促活動を通じて新規顧客獲得を図るという。

 明治HDの1Q売上高は0.1%増の2746億5600万円、営業利は46.2%増の93億8900万円と増収増益だった。このうち、健康食品、粉ミルクなどを展開する健康栄養事業は全体的に好調で、前期売上高が大幅減に終わっていた「アミノコラーゲン」についても、前年同期を大幅に上回った。今年3月に新発売した「同 プロフェック」が売上増に寄与した。

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