国セン調査 「癌が治る」など 薬効謳う商法の相談多数(2013.8.8)
国民生活センターは7月31日、2013年度における各種サービス・商法の相談件数や最近の傾向について発表した。6月30日までにPIO‐NET(消費生活相談データベース)に寄せられた各種相談をまとめたもので、それらのうち「薬効をうたった商法」について昨年を上回るペースで相談件数が増加していることが分かった。
「薬効をうたった商法」は昨年同期で443件だったが、今年は583件と増加傾向にある。最近の事例では、「知り合いに『癌が治る』と言われ、サプリメントのマルチ商法の会員になるよう勧められている」、「便通がよくなるという紅茶を定期購入し飲んだら胃が痛くなった」「知人に勧誘された無料エステの後で『がんがよくなった人もいる』などと言われ、美顔器や化粧品などを契約させられた」「弟が電位治療器の体験会場に通い、ガンや認知症が治るという治療器の契約をした」などの相談が寄せられている。
また「高齢者への次々販売」に関する商法では、「実家の母が、勧誘電話を断り切れず化粧品やサプリメントを買わされているようだ」「同居している母が、明確な購入の意思表示をしていないにもかかわらず、健康食品が5セット分代引きで届いた」などの事例が挙げられ、相談件数も昨年同期778件を上回る1089件となった。
その他、「マルチ取引」商法では、「友人にアンチエイジング化粧品のマルチ取引に誘われた。頑張れば儲かると言われたがデメリットはないか」「街中でダイエットドリンクの無料お試し券をもらって店舗に行ったらマルチ商法の業者だった」など、解約・返金に関する相談が寄せられている。