アムラを消化器保護で提案 肝機能や胃強化の知見土台に(2014.4.10)


 コラーゲン分解酵素の働きを抑えたり、強い抗酸化作用があったりすることから食品分野では美容用途で活用されているアーユルヴェーダ植物アムラ果実のエキスについて、サビンサジャパン(東京都豊島区)が配合提案を強化する。ほかの原料では規格化されていない抗酸化物質ベータ・グルコガリンを規格している点は引き続き訴求。その上で、美容用途では一定の供給量を確保しているため、日本ではこれまであまり認知されていなかった機能を訴える。

 新たに訴求していくのは消化器の保護機能。肝障害や胃潰瘍に対するアムラ果実エキスの有用性が動物試験で確認されているためだ。米国市場ではこれらの機能も提案されており、一定の需要があるという。

 肝障害に対する機能としては、21日間のエタノール投与で肝臓に障害を誘発したラットにアムラ果実抽出物を7日間投与した結果、肝障害の程度が正常ラットと同等にまで回復したというデータがある。この試験ではマリアアザミの有効成分とされるシリマリンに比べて高い効果のあることも見出されている。

 一方、胃の保護作用に関しては、アムラ果実抽出物の摂取により胃粘膜物質ムチンの分泌が促進されると報告されているほか、エタノールなどで意図的に胃潰瘍を起こしたラットに経口投与する試験で、潰瘍指数を顕著に抑えたことが確認されている。

 サビンサのアムラ果実抽出物は、ベータ・グルコガリン含有量を10%以上で規格化した現在のところ唯一の原料。アムラ果実抽出物の機能としてはほかに、糖尿病合併症として起こる白内障に関連するアルドース還元酵素の阻害作用が細胞試験で認められている。

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