食品領域事業を強化 油脂を活用 J‐オイルミルズ(2014.4.10)
㈱J‐オイルミルズ(東京都中央区)が油脂摂取不足などに伴う高齢者の新型栄養失調に対応する油脂配合栄養補給食品事業を新たに立ち上げ、食品領域事業を強化する。自社原料・素材を活用して油脂の新しい摂取手段を提供したい考え。これにより、国内外のアクティブシニアの栄養改善に貢献する。
14年度から20年度の新規中期経営計画の中に盛り込んだ。食品領域事業の強化策としてはほかに、プレバイオティクス効果のほか脂質代謝改善機能が期待できる難消化性デンプン「レジスタントスターチ」について日本、北米、アセアンの3市場で販売展開を始める計画。また、ビタミンK2メナキノン7などの機能性食品素材をグローバルに展開する。
一方、ファインケミカル領域事業では、レクチンを活用したガン診断薬事業を新たに立ち上げた。レクチンは、アルツハイマー診断薬のほかガン治療薬として活用できる可能性がある。肝臓ガン診断薬については15年度にも上市予定だ。
同社では20年までに食品領域事業の営業利益比率を現状の1%から20%(国内10%、海外10%)まで引き上げる方針。ファインケミカル領域も伸ばすことで、現在90%以上を占める製油事業一極集中型から脱却し、20年度に売上高2500億円、営業利益120億円を達成させる。