電話勧誘、訪問販売で 4割が不当行為“受けた”(2013.7.25)
消費者庁が実施した2012年度の「消費者意識基本調査」によると、高齢者トラブルが目立つ電話勧誘や訪問販売で不当な行為を受けたとする回答がいずれも約4割に達したほか、9割が非好意的な回答を寄せるなど、関係事業者にとっては厳しい結果となった。
同調査は、今年1月~2月にかけて、全国400地点の15歳以上、1万人を対象に調査票を配布、回収して行い、6690人(66.9%)から有効回答を得た。
この1年間で頼んでいない(心当たりがない)のに電話勧誘を受けたことがあるのは58%、訪問販売は30%。このうち、不当な行為を受けたとの回答はいずれも約4割に達した。不当行為で最も多かったのは「断っているのに勧誘を続ける」で、いずれも3割前後。このほか「勧誘目的である旨を告げない」「事業者等の氏名又は名称を明らかにしない」が続いた。
一方、この1年間で購入商品や利用サービスに不満を持ったことがあると回答したのは約3割。健康被害を受けたとの回答は0.5%、金銭的な被害を受けたとの回答は1.1%だった。
消費行動については、7割が実際に現物を見て商品を確認してから購入すると回答。また6割が同じ店舗・事業者を利用することが多いとも回答した。なお、消費者教育・啓発を受けたことがあるとの回答は1割に満たなかったが、15~19歳は約4割、20歳代は約2割と、若年層では高かった。
消費者政策の評価では、4割以上が流通している商品やサービスは安心、安全と評価。また、消費生活センターについて「信頼している」「知っている」の回答合計が約8割に達した一方、国民生活センターはこの割合が5割弱にとどまった。