コーデックス基準準拠へ 消費者庁が強調表示案示す(2014.5.8)

栄養表示調査会

 食品表示法の施行に向けた栄養表示の基準見直しを進めている消費者庁は、栄養強調表示に関する新基準案をまとめ、4月24日に開催された消費者委員会の「栄養表示に関する調査会」(澁谷いづみ座長・愛知県豊川保健所長)に提案した。

 案では、特定の栄養成分が高いまたは低い旨を表示する際の基準値や設定方法は現行通りとしたが、基準値の基となる栄養素等表示基準値は、先に厚生労働省がまとめた2015年版食事摂取基準を踏まえて改定する。

 一方、自社従来品などと比較し、それより多いまたは低いと表示する相対表示は、FAO/WHOコーデックス委員会のガイドラインに準じ、新たに25%以上の相対差(ナトリウムを除くミネラル類とビタミン類は10%以上の絶対差)の規定を追加する。調査会も概ね同庁案を支持したが、食品によって例外規定を設けるかどうか検証が必要だとした。

 また、現行では基準がなく、通知で考え方のみを示している「砂糖不使用」「食塩無添加」などの無添加表示も、コーデックスに準じた規定を整備する。ただし、糖類を例にすると、コーデックス基準は糖類を使用した原材料も含まないとしているなど、厳しい規定になることが予想されるため、調査会委員からは事業者側の意見も聞くべきとの指摘があった。

 このほか、カロリーゼロなどのゼロ表示については現行通りとする。

 なお、消費者が強調表示と誤認しやすい、文字の大きさや色などについては現行通り規定は設けないものの、望ましくない表示や表示方法についてはQ&Aで示すことにした。
【写真は、4月24日に開催された、消費者委員会食品表示部会の「栄養表示に関する調査会」】

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