JHFA規格基準、次はコンドロイチン有力(2013.7.11)


 コンドロイチン硫酸が新規JHFA規格基準(認定健康食品)の有力候補になりそうだ。サメ軟骨中コンドロイチン硫酸の定量方法を確立した日本栄養評議会(CRNJAPAN)は6月19日、コンドロイチン硫酸で同基準を策定するよう日健栄協に求めたことを明らかにした。日健栄協では、今月5日に開始した「公募で決める」とするが、「昨年からの要望でもあり、そうなる確率は高い」とも話している。

 コンドロイチン硫酸を巡っては国民生活センターが2008年8月、商品テスト結果に基づき含有量表示や原材料の改善を業界に要望。国センでは、実際の表示量と国センの定量結果に大きな開きが見られる商品が複数あるなどとした。

 これを受け、CRNJでは改善策を検討するための部会を率先して立ち上げ、会員の関連原料メーカーはじめ日本食品分析センターでサメ軟骨原料中コンドロイチン硫酸の定量方法を確立し、昨年、論文発表した(日本食品化学学会誌19巻3号)。

 日本食品分析センターでもこの定量方法に基づく分析受託に既に対応しており、CRNJではJHFA規格基準でも活用してもらいたい考え。「適切な表示のための指標になれば」(橘本賢次郎副理事長)と話している。

 この定量方法を検討した原料事業者は、マルハニチロ食品、焼津水産化学工業、ヤヱガキ醗酵技研、ユニキスの4社。ヤヱガキ醗酵の山下和彦応用生化学研究室室長によると、この定量方法は従来のカルバゾール硫酸法や硫酸バリウム重量法ではなくHPLC法を利用するもので、サメ軟骨以外にブタ、イカ、サケ軟骨由来原料に含まれるコンドロイチン硫酸の定量も可能だとしている。

 コンドロイチン硫酸のJHFA規格基準を策定するための検討部会は間もなく立ち上がると見られる。CRNJでは、同部会にコンドロイチン硫酸関連食品を取り扱う最終製品販社をはじめ、原料事業者などに幅広く参画してもらいたいという。

Clip to Evernote

ページトップ