表示制度睨みヒト試験 「宮古ビデンス・ピローサ」(2014.5.22)


 宮古島発の機能性素材「宮古ビデンス・ピローサ」について、2種類のヒト試験により花粉症症状改善作用と安全性が確認された結果が、このほど「応用薬理」に論文掲載された。また、同素材はこれまでに経済産業省の地域新生コンソーシアム研究開発事業などに採択され、1億円以上の資金を活用し、ヒト試験で抗アレルギー作用、血糖値上昇抑制作用なども確認されている。試験を実施し、同素材の製造・供給も手がける㈱武蔵野免疫研究所(沖縄県宮古島市)では、論文掲載を契機に、全ての研究成果を含めて、「来年度からスタート予定の機能性表示制度で活用してもらえれば」と話している。また、これまで同素材はOEM供給に限っていたが、今後は原料供給も開始する。

 論文掲載された試験は、スギ花粉症と確定診断された軽度の患者36名を対象にした無作為化並行群間比較試験。被験者を宮古ビデンス・ピローサ含有サプリメントの1日3個摂取群、9個摂取群、15個摂取群に分け、2週間摂取させて鼻や眼の自覚症状をスコア化して比較した結果、摂取1週間後には3個摂取群の夜間鼻症状以外、日中のクシャミや鼻汁、眼のかゆみ、流涙などの症状が、全ての群で摂取前に比べて有意に改善。また、3個摂取群の夜間鼻症状も摂取2週間後には有意に改善した。

 一方、医師の診察・問診による鼻所見の比較では、3個摂取群と9個摂取群の下鼻甲介粘膜色調を除いて、全般的に花粉症症状の改善傾向が認められている。

 また、同じサプリメントを同様の症状の患者15名に1日27個摂取してもらった試験では、医師の診察・問診による鼻所見の結果、摂取2週間後に症状の顕著な改善が確認されている。

 このほか、安全性については両試験で血液検査や尿検査を行ったが、臨床的に異常変動と判断されたものはなかった。

 なお、同素材は今年、「抗肥満剤」として特許を取得した(特許第5396895号)。

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