事前のシトルリン摂取有効 プレワークアウト研究会(2014.5.22)
スポーツパフォーマンス向上を目的に、運動前にサプリメントやスポーツドリンクを摂取する「プレワークアウト」を啓蒙するプレスセミナーが14日、東京・渋谷で開催された。欧米では既にプレワークアウトは一般的で、米国では主にシトルリンとアルギニンを配合したサプリメントが、血流改善による持久力・筋力向上など即効的なパフォーマンスアップが期待できるとしてアスリートから一般にまで利用されているという。主催のプレワークアウト研究会は、セミナー開催とともに同日からWebサイト「プレワークアウトナビ」も開設、市民アスリートを対象に広くPRを始めた。
セミナーでは、北里大学薬学部教授の小林義典氏が、プレワークアウトで利用されているシトルリンの血流改善によるパフォーマンスアップのメカニズムについて①体温上昇で身体活動が効率化②筋肉内への効率的な栄養分供給及び老廃物回収③酸素取り込みと酸素供給の促進――などを説明。また、シトルリンを運動前に摂取しておくと、稼働する筋肉で運動とともに減少するNOを補うことができ、必要とする部位で効果を発揮すると示した。
シトルリンを供給する協和発酵バイオの西村明仁氏は、海外のプレワークアウト市場について「米国では5億米ドルあり、日本のスポーツサプリメント市場が約400億円なので、プレワークアウトだけで上回っている」とその規模の大きさを報告。また、主に利用されているシトルリンとアルギニンは合わせて年間約4000㌧になり、日本の数十倍使用されていることも明らかにした。
ゲストスピーカーとして登壇した元男子バレーボール及びビーチバレー選手の朝日健太郎氏は、「スポーツをしている人で記録を気にするようになると、プレワークアウトに行き着くと思う」と話し、その将来性に言及した。
【写真はゲストスピーカの朝日健太郎氏。「選手時代はプレー30分前にサプリメントを摂取していた」と語る。】