介護食の利用促進へ方策提案 農林水産省(2014.5.22)
在宅介護や高齢者・障害者向けに、利用者視点からの「新たな介護食品」のあり方を検討している農林水産省は、「新たな介護食品」の愛称公募や、選択方式で個人に合った介護食のカテゴリーに辿り着けるフローチャートを策定するなど方策をまとめた。14日に開催された同省の「介護食品のあり方に関する検討会議」の「認知度向上に関するワーキングチーム」に提案し、概ね了承された。
同省が検討している「新たな介護食品」とは、増加する在宅介護や高齢化に伴い市場拡大が見込まれる介護食品を、利用者視点から捉え直し、より利用しやすくしようというもの。食品分類は咀嚼やえん下など食機能に問題がある人や、食機能に問題はないが栄養状態が不良である人が対象で、高齢者だけでなく障害者など幅広い人を対象にしている。ただし、医師の判断で提供される治療食や病院食、また、錠剤やカプセル形態は対象外となっている。
介護食品といっても、個人の状態によって商品選択する必要があるため、どれが適当なのかの判断が難しい。
同省が提案したフローチャートはこの問題解決のため、「噛むことに悩みがある」場合、さらに「弱い力なら噛める(がんもどきの含め煮)」「歯ぐきでつぶせる程度のものは食べられる(もめん豆腐)」などの選択肢と具体的な食品例を示し、噛める程度によって適切な食品区分に誘導する。店頭で店員が客から相談を受けた際の利用などを想定している。
【写真は、14日に開催された認知度向上に関するワーキングチーム】