厚労省「健康な食事」を認証へ コンビニ弁当や惣菜(2014.5.22)
厚生労働省は、栄養バランスなどがとれ、かつ日本の食文化の良さを引き継いだ惣菜などの調理済み食品を、「健康な食事」として認証する新たな認証制度の考え方などをまとめ、13日に開催した同省の検討会に提案した。今夏までに検討、結論を得たあと、来年4月にも認証を開始する。
新たな認証制度は、「健康な食事」を実践しやすい環境づくりなどを目的にしたもので、国民にとり、一定の質が担保された食品を容易に選択できるメリットがあるとしている。
具体的には、コンビニやスーパー、宅配等で販売される惣菜などの調理済み食品を対象に、同省が定める基準を満たせば任意でマークなどの表示ができる仕組みにすることを想定している。
基準は、成人を対象に1食あたりのエネルギー量や栄養素摂取量などを試算したうえで決める。同省はごはんやパンなど炭水化物を主体にした主食、適切なたんぱく質の摂取につながる主菜、食物繊維やビタミン・ミネラルを摂取する副菜などに分けて基準を作るほか、生活習慣病予防の観点から食塩少なめや、体重管理に役立つ適切なエネルギー量などの基準も作る考えを示している。
これにより、主食や主菜などがすべて含まれる弁当だけでなく、単品の惣菜なども対象にできるが、単品の場合、消費者が自由に選択できるため、選び方次第ではバランスがとれた食事にならない可能性がある。13日の検討会でも委員から「どう選択するか、選択力が大事」との懸念の声が挙がったほか、食育などを含めた消費者への啓発が重要だとの指摘もあった。
【写真は、13日の厚労省検討会。委員からは認証だけではなく食育の重要性を訴える声もあった】