メタボ対策、朝食欠食率は改善せず 食育白書(2014.6.12)
政府は2014年(平成26年)版「食育白書」を閣議決定した。11年に策定した第2次食育基本計画で目標値などを示した項目のうち、食育に対する関心度、朝食や夕食を家族で食べる割合、栄養バランス等に配慮した食生活を送っている割合など8項目では、目標達成に向けた改善がみられるが、朝食欠食率やメタボリックシンドローム改善のための適切な食事や運動を継続的に行っている割合については改善が見られないとした。
内閣府が昨年12月に、全国の20歳以上の男女を対象に行った「食育に関する意識調査」によると、食育に関心を持っている割合は74.6%で、基本計画で目標とした90%以上にはまだ届かないものの、同計画策定時の70.5%よりも増加した。また、栄養バランスに配慮した食生活を送っている割合は56.7%で、60%以上とした目標に向け改善がみられる。
一方、メタボリックシンドローム予防や改善のための適切な食事や運動を継続的に実践している割合は40.7%。目標の50%以上を下回るほか、計画策定時の41.5%とほぼ同じで改善は見られない。子どもの朝食欠食率(目標値はゼロ)も、計画策定時から0.1ポイントマイナスの1.5%、20歳、30歳代男性の朝食欠食率(同15%以下)も1.5ポイントマイナスの27.2%にとどまった。
このほか、食生活の関心で最も関心度が高かったのは「食品の安全に関すること」の75.8%、次いで「生活習慣病の予防や健康づくりのための食生活」(69.3%)、「子ども達の心身の健全な発育のための食生活」(65.9%)が続いた。