不当表示抑止に課徴金制導入 消費者委が答申(2014.6.12)
消費者委員会は10日、消費者の利益擁護、不当表示抑止のため、景品表示法への課徴金制度導入の必要性は高いとする答申をまとめた。これを受け、消費者庁は制度の具体的な検討に入り、秋の臨時国会に同法改正案の提出を目指す。
課徴金制度導入の検討は、昨年相次いだいわゆるメニュー偽装表示を受けた、表示適正化の一環として検討されてきたもの。答申では優良誤認(同法第4条第1項第1号)、有利誤認(同第2号)を課徴金対象にすべきとする一方、指定告示(同第3号)については現状においては対象とする必要はないとした。
また、不実証広告規制については、現行の同法第4条第2項とは別に、合理的根拠の提出がなければ課徴金を賦課することにし、被処分者がその後、処分取消を求めることができる手続き規定を設けるべきとして、事実上対象した。
このほか、事業者が意図せずに不当表示となった場合など、一部で除外規定を設けることや、賦課金額が一定額を下回る場合は対象から除外する、いわゆる「裾切り」の必要性も認めた。
【写真は10日の会見で答申内容について説明する消費者委員会の河上正二委員長】