オリーブ原料で新知見 血管内皮機能改善効果など(2014.6.26)


 サントリー健康科学研究所(大阪府三島郡)は、ヒト試験においてオリーブ果汁抽出物「オリーブOPX」とブドウ種子抽出物の組み合わせ摂取による血管内皮機能改善効果のあることを明らかにした。先頃行われた第82回欧州動脈硬化学会で発表した。

 試験では健常者を2群に分け、試験食品としてオリーブOPX(50㍉㌘/日)、ブドウ種子ポリフェノール(75㍉㌘同)、ビタミンC(100㍉㌘同)を与え、一方をプラセボ食品とした。4週間摂取させた後、摂取による影響を排除するウォッシュアウト期間を3週間設け、食品を入れ替えて4週間摂取させ、血管内皮機能と酸化ストレスマーカーを調べた。その結果、試験食品を摂取した場合、プラセボ食品摂取と比べ、血管が柔軟であるとされる指標FMDの値が有意に改善したことが分かった。また酸化ストレスマーカーの評価においても、試験食品摂取により活性酸素による遺伝子DNA損傷を検知するバイオマーカーとなる尿中8―OHdgが改善した。

 同研究所では、オリーブOPXとブドウ種子ポリフェノールの摂取が血管の酸化を防ぐことから血管の柔軟性を改善し、血管の内皮機能低下による動脈硬化発生を予防することが期待できるとしている。

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