三生医薬の全株式取得へ 米カーライル・グループ(2014.6.26)


 健康食品受託製造の三生医薬㈱(静岡県富士宮市)は、米大手ファンドのカーライル・グループと資本提携に合意したと発表した。カーライルが同社の発行済み全株式を取得する。株式取得は8月にも完了する見通しだが、取得額は非公表。ヘルスケア分野における豊富な投資実績を持つカーライルと提携することで、製造体制の整備・拡大をはじめとする事業基盤強化や、米国やアジアなどのグローバル展開をさらに進め、取引先のニーズに応える。

 今回の提携に伴い、創業者の近藤隆会長は代表取締役の職を辞任するが、四條和洋代表取締役社長を中心とする現役員が引き続き経営を執行する。

 三生医薬は1993年に設立の健康食品受託製造業者。受託製造業者としては後発組だが、ソフトカプセルやシームレスカプセルなど、カプセル製剤化技術に定評があって売上を伸ばし、13年売上高は単体で159億円と、健康食品受託では大手の一角を占める。

 カーライルは北米をはじめとする世界38拠点、約1600名の投資プロフェッショナルを擁する世界最大級の投資会社。ヘルスケア分野の投資実績を豊富に持つ。カプセル分野においては、05年にシオノギクオリカプス(現クオリカプス)を買収、欧米を中心にグローバル化を加速させた後、12年12月に三菱ケミカルホールディングスへ株式売却で合意した。

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